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【ニューヨーク=河野博子】9日午後4時(日本時間10日午前5時)すぎ、米オハイオ州クリーブランド市にあるケース・ウェスタン・リザーブ大学の経営学部周辺で男が銃を乱射した後、大学建物内に侵入し、1階喫茶コーナーでさらに銃を乱射した。
少なくとも2人が重傷を負い、1人は近くの病院に運ばれたが、1人は建物内に残されている。発生から5時間経った時点で、建物内には数十人が残っているとみられ、犯人は人質を取って立てこもっている可能性もある。
現地からの報道によると、午後6時40分(日本時間10日午前7時40分)、警察の特別機動隊約30人がビル内に入った。
AP通信によると、男は迷彩服の上衣に軍隊風の帽子をかぶり、喫茶コーナーにいた人々に向かってまっすぐに歩きながら、機関銃やライフル銃を乱射した。また、鍵がかかっていて外部の人が入れないガラス製のドアを破って侵入したとの報道もある。
事件発生直後から、同建物の教職員はそれぞれの部屋に鍵をかけるなどして息を潜めているもようだ。リチャード・ベネット開発学科長は読売新聞の電話取材に「銃声がまだ聞こえる。3階の私の部屋には8人が集まり、事件解決を待っている。警察がメガホンで犯人に何か呼びかけているようだ」と低い声で、言葉少なに話した。
経営学部建物は、米国の著名な建築家、フランク・ゲリー氏によるもので、赤レンガの5階建て建物の屋上にスチール板が散乱しているような型破りなデザイン。米テレビは、同時中継で、動きの見えない建物を上空から写し出している。
(2003/5/10/10:36 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20030510i202.htm