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私の勤務先の中国事務所では、現在一切北京市内以外の客先との商談が行えない状態です。というのも北京事務所のスタッフが北京市から出張で列車や飛行機で別の省に行く場合、現地の隔離所で一週間の検疫を済ましてから出ないと目的の市内に入ることが出来ない。まさか一週間も無駄に過ごせないので、結局は実質北京から地方への出張が不可能ということになります。
また北京市内の大きな国営企業においては社員以外は入館を許可されず、武装警官が警備しています。本当に通常の営業活動が出来ない状態です。これはかなり厳しい措置とはと思いますが、状況が状況だけに仕方ないとも思います。
今回のSARSはどうも中国国内が発生源であろう事は確かではありますが、その中国国内のどの地域であるかというと段々わからなくなってきた感じがします。
というのも広東省の感染者数と北京市の感染者数がほとんど同じであるから、いくら広東省から首都である北京に広まったとはいえ、広東省との往来は北京からだけではないからです。ということは上海や天津などの都市でももっと感染者がいてもおかしくはない。むしろ北京が首都で医療も完備されており政府のお膝元で警備も厳しいから発見されただけなのかもしれない。むしろ隠れた感染者が他の大都市に潜んでいるのでは、などと恐ろしい想像も被害妄想ではないような感じさえする。
さらに中国国内ではSARS感染者の隔離センター設置に反対した地元住民達によって暴動が起こされ、施設が破壊されたりしている。隔離センターという措置は現状にかなった正しい選択であるが、いままで報道管制による秘密主義によって官製報道が信じられなくなった住民が蔓延防止措置の妨害をしているという悲しい結果になっているのです。ことさら秘密主義で情報隠しをしてきた中国政府が急に情報流しだして厳しい措置を取り出したので、急な変化で住民達がパニック状態になっているのと、SARS以前からの不満が一気に噴出した様相である。
今中国では公務員や軍、警察の腐敗に対する不満や急速に増えた失業者によって暴動が頻発したり爆弾テロが起こっています。先日も大学生が交通事故で死亡したことを発端に何千人単位のデモが起こったりした。
もともと報道管制が厳しい中国では、テレビの普及率が高いにもかかわらず一般国民に国内の実情に関する情報が乏しいので、つんぼ桟敷におかれた状態である。だから何か騒ぎが起これば必要以上に騒ぎが大きくなってしまう。
今後SARSでこのような暴動があまりにも多発すれば、政府も武力で威圧せざるをえないような事態が起こらないとも限らない。共産党幹部の腐敗が取りざたされるなかで、政府が自国民に銃を向けたら、中国共産党政権による支配も危ういものになりかねない。