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防衛庁、北朝鮮基地攻撃を研究
93年のノドン発射後
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が弾道ミサイル「ノドン」を試射した一九九三年、防衛庁が北朝鮮の発射基地を
攻撃可能か研究し「限定的ながら対処可能」との見解が部内で示されていたことが分かった。だが、自衛隊に大きな犠
牲が出るのは必至で、「能力的に無理」との結論になった。関係者は「敵基地攻撃をめぐる具体的な研究だった」とし
ている。
ノドンは九三年五月、北朝鮮東岸から発射され、日本海に落下した。射程は当時、一千キロとみられ、ほぼ日本列島
全域を射程圏に収めることから危機感を持った防衛庁が基地攻撃の可否を検討した。
複数の関係者によると、かかわったのは防衛局のごく少数で、制服組も参加した。政府は弾道ミサイルなどの攻撃を
受けた場合、発射基地をたたくのは自衛権の範囲との見解を五六年に示しており、防衛出動命令が出されたことを前提
に研究会が開かれた。
航空自衛隊に爆撃機はなく、戦闘機を使った攻撃方法を追究。空自からF1支援戦闘機とF4EJ改戦闘機に五百ポ
ンド爆弾か、地上攻撃用に改造した空対艦ミサイルを搭載することで限定的な攻撃が可能との見解が示された。
だが(1)F1支援戦闘機は航続距離が短く、攻撃後、操縦士が日本海で緊急脱出するしかない(2)F4EJ改戦
闘機にしても航続距離を考えると石川・小松基地しか使えない(3)敵レーダーをかく乱する電子戦機がない−など、
戦闘機と操縦士を失う可能性が極めて高く、武器を開発する技術研究本部は「出撃すれば特攻になる」との見方だっ
た。
米国の協力を得るには、犠牲を払ってでも攻撃に踏み切る覚悟がいるとの意見もあったが、研究会では「基地攻撃は
困難」と結論づけて文書化し、研究を終了した。以後、具体的な敵基地攻撃の検討は行われていないという。
石破茂防衛庁長官は三月二十七日、衆院安全保障委員会で敵基地攻撃について「検討に値する」と述べ、自衛隊の装
備体系を見直す可能性に言及した。この後、小泉純一郎首相は「政府としては考えていない」と否定したが、政府見解
の「敵基地攻撃は可能」との答弁は撤回されていない。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20030508/mng_____sya_____007.shtml