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宇宙人探し『SETIアットホーム』、少し前進 −WiRedNewsJAPAN
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投稿者 怪傑 日時 2003 年 5 月 05 日 02:12:40:QV2XFHL13RGcs

2003年3月11日 2:00am PT  世界最大の分散コンピューティング・プロジェクト『SETIアットホーム』を支える天文学者たちが、18日〜20日(現地時間)にプエルトリコにある巨大なアレシボ電波望遠鏡を訪れる。宇宙の知的生命体を探し出すために集めた膨大な電波信号の中から、これまで何百万台もの家庭のパソコンが協力して拾い上げてきた、とくに可能性の高そうな100から200の信号を再調査するのが目的だ。

 SETIアットホームは、普通の家庭用パソコンの余った計算サイクルを利用し、宇宙から発せられる電波信号の中に知的生命体が存在する徴候を探そうというプロジェクト。ボランティアの参加者たちがダウンロードするプログラムは、コンピューターが使用されていない間、スクリーンセーバーとして作動しながら電波データをスキャンする。

 SETIアットホームは、膨大な量の電波信号をふるいにかけ、可能性が高そうなものを特定している。

 1999年の開始以来、SETIアットホームは史上最大の分散コンピューター・プロジェクトとなった。226ヵ国に及ぶ400万の参加者がこれまでに処理を行なった時間は、コンピューティング時間にして延べ130万年、1日あたり約1000年分になる。

 同時に、SETIアットホームは地球上で最大の仮想スーパーコンピューターでもあり、平均52テラフロップス(1秒間に52兆回の浮動小数点演算)の演算能力を持つ。次に強力なスーパーコンピューターである日本の『地球シミュレータ』でも、演算速度は10テラフロップスにとどまる[訳注:ピーク性能は約40テラフロップス]。

 SETIアットホームの科学者らによると、このプロジェクトの分散システムは、地球上にある残りのスーパーコンピューターを全部集めたものよりも強力だという。

 このような巨大な計算能力があっても、宇宙人探しのベテランは、地球外の生命体を見つけられると楽観しているわけではない。少なくともこの先20年間、知的生命体の居場所を特定する可能性はないだろうと科学者たちは話す。

 「地球外生物が見つかったから望遠鏡のところにすぐ行かなきゃ、と浮かれているわけではない」と、SETIアットホームの責任者で天文学者のダン・ワートハイマー氏は語る。「これらは過去4年間に400万人のボランティアが見つけた最有力の信号で、それを詳しく調べようというわけだ」

 スクリーンセーバーの集団は、50億もの強い信号を、さまざまなアルゴリズムを用いて約3億5000万のそれらしき信号に絞り込んだ。

 これら3億5000万の信号はすべて、空間的にグラフ化すると、ガウシアン(ガウス曲線)と呼ばれる釣鐘型の線を描く。アレシボ電波望遠鏡で宇宙空間をスキャンすると、これらの信号はある点に向かってだんだんと強くなり、その点を過ぎると弱くなって、ちょうど釣鐘の形のような曲線をたどるのだ。

 「この特徴的な曲線を見つけると、わくわくする」とワートハイマー氏は言う。というのも、これはその信号が宇宙のある定点から来ていて、望遠鏡の軌道がそこを横切るときに、信号が次第に強くなり、それから弱くなったことを示しているからだ。

 信号が地球外の生命体の存在を示す可能性があるかどうかは、その信号が宇宙空間の同じ場所から同じ周波数で発信され、2回以上観測されるかどうかで判断される。こうして1回限りのエネルギーの爆発は検討対象から排除する。

 過去1年半の間に2回、3回、または4回も発信された信号がすでに何百も確認されている。プロジェクトのサイトに掲示されている地図を見れば、成果がひと目でわかる。地図上の赤い点は4回以上確認された信号を示し、緑の点は1回確認された信号を示す。

 しかし今までのところ、綿密な調査を施された信号はどれも期待外れだったことが判明している。

 「時折、非常に強力な信号を見つけ、より綿密な調査をしてみるが、結局は人工衛星か干渉電波だ」と、ワートハイマー氏は言う。

 何万年というコンピューティング時間は、1つの問題を解決するための投入時間としては膨大に思えるが、実際は解決にはまだほど遠い、とワートハイマー氏。

 SETIアットホームは現在、2.5MHzの狭い幅の周波数帯を探査しているだけだが、候補となる周波数帯は無数に存在し得る。それにとどまらず、知的生命体が存在する徴候を徹底的に探査するには、電波のみならず電磁スペクトルをさらに広い範囲で探査する必要がありそうだ。

 その中でとくに探査すべき候補として上がっているのが、光の周波数帯だ。発達した地球外文明は、情報伝達力の高いレーザー光線で通信し合っている可能性もある。

 SETIアットホームの研究者にとってうれしいことは、コンピューターの処理能力がどんどん高まっているおかげで、探査に充てられる計算サイクルが増えている点だ。

 「私はもう27年も地球外生命体の探査をやっているが、いまだにスタート地点をうろついている気がする。われわれはごく狭い範囲の周波数帯を探査している……完全な探査が終了するのは、20年も30年も先のことだ。完全な探査とは、全宇宙に散らばる干し草を束ねていく作業に等しい。われわれは、ようやく端の方をつつきはじめたばかりだ」とワートハイマー氏は述べた。

 SETIアットホームは、主に惑星協会が資金を提供する民間のプロジェクト。惑星協会は、天文学者のカール・セーガン博士も創立に加わった非営利団体で、SETIアットホームを含めて6つのSETI(地球外生命体探査)プロジェクトを支援している。

 アレシボ天文台には、SETI研究所の探査プロジェクトである『フェニックス計画』のメンバーも、4月に訪れることになっている。SETI研究所は、SETIアットホームと直接の関係はない。

 SETIアットホームと違い、フェニックス計画のアプローチは対象をさらに絞り込んでいる。同計画の天文学者は、有望な星系――たとえば、太陽に似た恒星や、惑星を伴う恒星――をすでに多数発見していて、そこから放射される電波信号を探そうとしている。

 「アプローチには2種類ある」と、フェニックス計画の天文学者であるセス・ショスタク氏は語る。「何を探しているか、はっきりわからない状況で、一方が他方より優れているということはない。2つのアプローチは互いを補完しあっている」

 ショスタク氏は、科学者が地球外の知的生命体の徴候を見つけるまでさらに20年かかるかもしれないという見方に同意する。ショスタク氏によると、探査に最も貢献すると思われるのが宇宙人探査専用電波望遠鏡『アレン・テレスコープ・アレイ』で、これは2005年に稼動する予定だ。

 アレン・テレスコープ・アレイは現在の探査能力を100倍に拡大し、20年か25年後には、100万を超える恒星を徹底的に調査することになる。現在は、体系的に調査されている恒星は約500だという。

 「100万の恒星の調査は、知的生命体の発見に必要な数として現実的な推計値だ」とショスタク氏は語った。


[日本語版:南 雅喜/高森郁哉
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SETIの解析ソフトは以前インストールしてありましたが、ウィルスのためか、windowsが変しくなり、windowsを再インスートールしてから使っていないので、久しぶりにsetiをインストールしようと思っている所です。

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