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(回答先: 元国務長官シュルツ(超権力エリート)が取締役の(世界最大のゼネコン)ベクテル社、イラク戦後再建建設会社のひとつとして、落札。 投稿者 馬鹿野郎! 日時 2003 年 4 月 12 日 15:06:53)
馬鹿野郎!さん
の投稿に感謝します。
金融支援、累計1兆5000億円
準大手ゼネコン(総合建設会社)の熊谷組と飛島建設が来春の経営統合で合意した。三井住友銀行、みずほコーポレート銀行というそれぞれの主力銀行の系列を超えた初めての再編だ。両社への金融支援は累計で一兆五千億円にのぼる。いわば銀行の丸抱えで苦境に立つ二社が手を携える窮余の組み合わせ。「金融と産業の一体再生」を迫られた両行、両社にとって最後の選択肢だった。(1面参照)
最後のチャンス
二月下旬。準大手ゼネコン、ハザマの再建にめどを付けたみずほコーポ銀は、残る懸案だった飛島建設を熊谷組と統合させる再生シナリオを三井住友銀に打診した。銀行系列を超えた組み合わせだが、市場の圧力にさらされていた両行には最後のチャンスと映った。
熊谷組の再建問題が注目されたのは昨年十月。政府主導の金融・産業再生構想が動き出すと「過剰債務ゼネコンのとう汰が加速する」との観測が浮上した。二年前に四千五百億円の金融支援を受けながら、昨秋時点でなお五千七百億円の連結有利子負債を抱える熊谷組は、いわば問題融資先の象徴。株価は十一月中旬に九円まで下落した。
それでも三井住友銀の西川善文頭取は「熊谷組再建はおおむね順調。追加策は必要ない」と繰り返した。先送りムードを一変させる事件が起きたのは昨年十二月だった。
早期決着へ転換
福井で起きた贈収賄事件に絡んで熊谷組社員が逮捕され、国などから指名停止処分を受けたのだ。収益計画の下方修正は必至。危機感を募らせた同行は年度内に再建策をとりまとめる早期決着路線へ転換した。
三井住友銀の熊谷組向け債権は三千億円程度あるが、おおむね引き当て済み。「法的整理という選択肢を最初から排除していたわけではなかった」と同行幹部はいう。
とはいえ熊谷組への支援を打ち切れば、取引先の大手商社や下請け企業の経営を直撃しかねない。それが不良債権となって銀行自身に跳ね返る恐れもあった。高い技術を持つ土木部門を軸に分割・統合で熊谷組の生き残りを目指すことが事実上の至上命題となった。
同行は金融支援の検討と並行して、統合相手探しに「内外のあらゆる人脈を動員した」(幹部)。
本命は業務提携先の鹿島だった。二年前にも熊谷組への出資を要請して断られた相手だ。鹿島は首を縦に振らなかった。竹中工務店や奥村組など他の「勝ち組」との縁組も不調に終わった。
“劇薬”には難色
外資とも接触した。世界最大の建設会社の米ベクテル、国際的な企業買収にも意欲的なスウェーデンのスカンスカ――。だが公共工事が急減する中での外資導入という“劇薬”には霞が関、永田町とも難色を示した。
追いつめられた三井住友銀。そこに飛び込んできたのが飛島建設と統合させる「みずほシナリオ」だった。いわば残されたもの同士の組み合わせだ。
銀行に先がけ、当事者もひそかに動いていた。
「技術力を死守するために協力できることはないか」。今年一月、熊谷組の鳥飼一俊社長と飛島建設の富松義晴社長は極秘裏に会合を持った。
鳥飼氏は一貫して海外畑、富松氏は国内の土木現場を歩み、接点はあまりなかった。だが同じ福岡県出身の技術者。ともにゼネコンのトップでは異例の若さの五十代半ば。熊谷組は飛島建設の下請けから独立・発展したという親近感もある。
縮小均衡が際限なく続くことを危惧(きぐ)する二人の社長が最後の生き残り策として経営統合という答えを導き出すのに時間はかからなかった。
「相手が飛島ではどうか」「クマと組んでみたら」――。二月下旬、双方の主力銀が水を向けると、話はトントン拍子に進んだ。年度末の三月三十一日。両社長は統合に合意し、迷いなく握手を交わした。