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http://www.asyura.com/0304/bd25/msg/391.html
まず、始めに私は2002年4月のイスラエルのジェニン難民キャンプへの大侵攻で残虐行為が行われたことを疑うものではありません。それは、ヒューマンライトウォッチはじめ、世界のNGOの証言があります。
しかし、このサイトについては事実誤認が大変多いと思います。このサイトを配布する前に、以下の情報に目を通して下さい。
(1)問題のサイトの写真の5,6,8枚目にはアラビア語で2/3/12、2/3/16という文字がはっきり見えます。4枚目も2/3/16に見えますが、これは書く人によって3と2がわからない時があるので、不明です。すくなくとも「4」には読めません。ジェニンの大規模侵攻は4月です。
(2)そして、こういうサイトが2002年4月23日にある掲示板に配布されました。
http://www.islamonline.net/english/intifada/alhdth/article8.htm
「Bodies」をご覧になってお分かりのとおり、去年の4月23日の時点ですでにほかのサイトにあの中の何枚かの写真が回っているのです。そして、その識別票の日付は2/3/12、2/3/16です。
つまり、同じ写真が複数のサイトに流布されているわけですが、その日付はジェニン侵攻の日付とは食い違ったものが写っているわけです。各サイトとも、ジェニン侵攻のことを広める意図だと思いますが、もし3月の犠牲者だとしたら、それは少なくとも「ジェニン侵攻」の犠牲者ではないことになります。
(3)さらに、サイトにある彼女のレポートですが、彼女があのレポートを書いたのはサイトにあるように、昨年の4月19日、そして写真は、実は一枚一枚、誰が撮影したかは明確でない。彼女のレポートの中に写真をとった、という報告はありません。
クレジットがない以上、撮影者は彼女と読むのが順当でしょうが、その確証はありません。複数の人間が撮影した可能性もあります。少なくとも、彼女が「沈黙を破って」今年の3月20日に初公開した、というのは、4月23日に他のサイトにも写真が出回っていることから見ても、レポートの日付から見ても、事実ではない。
(4)では、3月にジェニンに侵攻があったか、ということになりますが、
http://www.aqsa.org.uk/latest-news/mar02/13.htmlでは
”Today Israeli troops continued their attacks on Ramallah, Al Bireh and the Al Am'ari and Qadura refugee camps, as well as on surrounding villages.”(3月12日の報告)
とあります。この時点ではジェニンには、少なくとも大規模侵攻が行われたという報告はありません。ですから、もしパレスチナの犠牲者の写真だとしたら、この遺体の写真は、ラマラ、アル・ビレフ、アル・アマリ、カドラ難民キャンプのどれか、という可能性が高いと思います。
私はおそらくはあの写真はパレスチナの犠牲者だと思いますが、その証拠自体も、今のところ上記2つのサイトの主張しかないのです。そして、識別票と見られる、写真に写った紙片には4月ではなく、3月の日付がある。
今わかっていることは、写真に写っている遺体は「おそらくは銃によって死亡したアラブ人らしき方の遺体の写真」としかわかりません。写真自体にクレジットがないからです。それ以外は写真からは読み取れません。
問題のサイトは、明らかに4月のジェニン侵攻について扱っています。その中に3月の写真が混ざっているということは、事実誤認が多いサイトだと思います。
そういうサイトであれば、私はあの写真は、確認が取れるまでパレスチナの被害としてでも使用しない方がいいと思います。論議と疑念を生じさせる恐れがあります。
イスラエル側にプロパガンダが多いのは周知の事実です。
ですが、だからこそなおのことパレスチナの情報は高度な真実でなければなりません。
パレスチナにアパルトヘイトが行われている、それだけでイスラエルを非難すべき十分な証拠があります。
配布の前に、十分ご検討を。私自身はこの写真とサイトは使用すべきではない、と強くお勧めします。