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<イラク戦争>外国援助物資にも感謝の声なく 南部国境の町(毎日新聞)
「サダム万歳、命をかけて守るぞ」——。イラク南部クウェート国境の町サフワン郊外。開戦以来初めて外国援助物資が届けられた。出迎えたのは、解放の喜びや支援への感謝をあらわす声ではなく、戦争を非難し、サダム・フセイン大統領をたたえる群衆の叫びだった。【サフワンで大木俊治】
外国報道陣は、クウェート赤新月社(イスラム世界の赤十字に相当する援助団体)の支援物資搬入に同行し、国境の非武装地帯を通って26日夕、陸路でイラク領に入った。クウェートの車両がイラク入りするのは、91年の湾岸戦争後に国境が閉鎖されて以来初めて。
サフワン郊外の砂漠の中にある幹線道路沿いの広場。報道陣に向かって約300人の若者らが、「サダム、サダム」と叫びながら飛び跳ねる。「戦争反対」「米国なんか怖くない」。質問には答えず、一方的にまくしたてる。
やがて援助物資を積んだ大型トラック3台が到着。後部扉があくと若者らは叫ぶのをやめ、一斉にトラックに群がった。次々に自ら荷台に乗り込み、段ボール詰めの物資を勝手に下ろし、分配し始めた。赤新月社の職員もなすすべがなく、遠巻きに様子を見守るだけだ。
箱の中身は、ペットボトル入りの水、パン、チーズ、パック入りジュースなど。1人で4箱、5箱と持ち出して積み上げている若者もいる。記者にたばこをせがんだり、大声で威嚇する者もいる。
警備にあたっていた米軍の軍曹は「彼らは我々に敵対的な行動を取ったことはない。今日は報道陣が来たから興奮しているだけだ」。赤新月社の職員も「彼らが“サダム万歳”と叫ぶのは、まだサダムを恐れているから。特に報道陣の前ではそうしないと不安なんだ。食糧を配り始めたら、誰も叫ばなくなったじゃないか」と解説した。
若者たちが本心から「反米」を叫んでいるのか、それとも単なるポーズにすぎないのか。外からはうかがい知れないものがあり、最後まで分からなかった。
計100トン近いトラックの物資は、1時間ほどで瞬く間になくなった。報道陣に同行したクウェート情報省の職員が、早く帰りのバスに乗るようせきたてながら言った。「暗くなる前に出発しないと、何をされるか分からないぞ」(毎日新聞)
[3月27日11時10分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030327-00001034-mai-int
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